公共機関で行われているたばこの臭いなどを防ぐ分煙ブース・禁煙対策の必要性
分煙の広がり
たばこを嗜好品としてたしなんでいる人は数多くいます。
しかし、たばこを吸うことは喫煙者のみならず、その周辺の人々に影響を及ぼす可能性があります。
たばこを吸うと、その際に煙(副流煙)が発生し、喫煙者のそばにいることで、その副流煙を吸い込むことを受動喫煙といいます。
たばこの影響が知られるようになったこと、そしてたばこの臭いやたばこによる汚れなどを気にする人が増えてきたことによって、分煙や禁煙の考えができました。
分煙や禁煙の主な目的は、望まない受動喫煙防止をはじめとして、たばこの臭いによる不快感を軽減するなどといったもので、
分煙と禁煙を広めることによって喫煙者と非喫煙者の無理のない共存を目指すことが最終的な目標となっています。
交通機関における分煙・禁煙の必要性
分煙や禁煙が必要とされている場所は、様々あります。
自宅などといった個人的な空間は自由ではありますが、会社や多数の人が利用する施設においては、
法改正に伴い、喫煙するには分煙ブースや喫煙室を設けるなどの措置が必要になります。
中でも、交通機関は分煙・禁煙の動きが早くから行われた場所といえます。
駅や空港、バス停などといった交通機関の分煙・禁煙は、人々の快適な移動のためにも、
人々の健康増進のためにも、そして人々の安全のためにも必要です。
駅や空港、バス停などの交通機関は、様々な人々が利用する公共機関です。
公共交通機関はだれであっても利用しやすい空間を作り出す義務があり、
そのためには非喫煙者のための分煙と禁煙は必要不可欠といえるでしょう。
また、駅や空港、バス停といった交通機関は、大量の燃料があることから、火の元が火災などの事故につながりかねません。
保安上、防災上の観点からも公共交通機関においての分煙や禁煙というものは必要です。
禁煙というものの始まりは、アメリカであるとされています。
分煙・禁煙の意識は日本よりも欧米諸国の方が広く浸透している傾向があります。
また、近年日本は観光を国の目玉とする傾向にあり、さらなる観光客を増やすためには、
分煙・禁煙意識が高い国からの人々も日本に来やすい環境をそろえなければなりません。
ほとんどの観光客は空港を利用して訪れ、鉄道駅やバス停を活用して観光地を巡ります。
そのため、空港やバス停、駅においての分煙・禁煙は必須となります。
交通機関で行われている分煙・禁煙対策
バス停や空港、駅で行われている分煙・禁煙対策は様々あります。
飛行機内は、かつては離着陸時のみ禁煙というものでしたが、
空間を区切ることができない機内での非喫煙者から不満が高まったことにより、全面禁煙となっています。
空港自体でも禁煙・分煙が進み、施設内は基本禁煙、分煙ブースや喫煙スペースを設けている状況です。
駅では、過去には地下空間のみ禁煙となっていましたが、現在では所定の喫煙スペース以外では全面禁煙です。
一定以上の大きさの駅では分煙ブースや喫煙スペースが備え付けられることが増えています。
バス内は分煙化が難しいことから全面禁煙となっています。
バス停は、かつては灰皿が設置されていることがほとんどでしたが、路上にバス停が設けられていることもあり、
禁煙・分煙の流れが進む中で灰皿が取り外されて禁煙となっているバス停がほとんどです。
一日の利用者が多いバス停などでは、近場に喫煙スペースが設けられて分煙を進めていることもあります。